突然真顔や鉄格子

骸骨なんかに負けやしない。壁際までたどり着いた骸骨は、ちょっとのあいだ槍につかまってフラフラしていたが、やがてカくずラカラと音をたてて崩れ、その場で一人分の骨の山になってしまった。いやかわたしは嫌がる自分自身を駆り立てて、右のトンネルへと向かった。入口のところに山と積まれうすぎたなよごさた数々の槍は、どれもこれも薄汚く汚れ、錆びていた。右のトンネルの奥は薄暗く、肉眼では出入口の周辺しか見ることができない。だが、何か出てきけんどうくつたらすぐにも応戦できるように勇者の剣を抜いて構えると、万身が、洞窟の広場を照らしているあの白い光を集めたかのように、静かに光り始めた。カンテラほどではないが、部斜配光源になる。わたしは剣を掲げて奥へと踏み込んだ。りょうわきしんだいしやわくぐ4、5メートル進んだろうか。トンネルの両脇に、寝台車の3段ベッドみたいな木の枠組みが見えてきた。どれもこれも、満員だ。全部、ヒトが伊ている。骸骨が寝ている。骸骨の寝台車だ。とつぜんむちふ突然背後で、カタリと音がした。鞭のようにぴんと振り向くと、すぐ後ろの寝台から、販のまわりにボロを巻きつけた1体の骸骨が、ずり落ちるようにして降りてくるところだった。

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